Google、AIモード露出分析を一般提供 UCPも拡大

この記事の結論

Googleは2026年9月16日、AIモードでの自社ブランド露出を比べるMerchant Centerの「AIパフォーマンス分析」を5カ国で一般提供しました。直接購入規格UCPの連携拡充も発表していますが、日本は対象国に含まれていません。

何が発表されたか

Google は2026年9月16日、ショッピング担当の副社長 Ashish Gupta 氏の名前で、年末商戦に向けた「エージェント型コマース(agentic commerce)」の更新を発表しました。AI で商品を探し、比べ、買う利用者が増えていることを前提に、小売事業者向けに3つの機能(AI パフォーマンス分析、YouTube 広告の Business Agent、UCP 連携の拡充)と、商品フィードの改善策を示しています。本記事では、このうち Merchant Center と購入手続きに関わる内容を取り上げます。

AIパフォーマンス分析の一般提供

1つ目は、Merchant Center の「AI パフォーマンス分析(AI performance insights)」の一般提供です。対象はオーストラリア、カナダ、インド、ニュージーランド、米国の事業者です。AI モードや AI による概要(AI Overviews)といった面で、自社のブランドや商品がどのように見つけられているかを、他ブランドとの露出の割合(シェア・オブ・ボイス)で比べられる機能だと説明されています。検索広告のインプレッションシェアに近い考え方を、AI の回答面に当てはめたものといえます。

UCPによる直接購入の拡大

2つ目は、商取引の共通規格「ユニバーサル・コマース・プロトコル(Universal Commerce Protocol、UCP)」の連携を簡単にする更新です。Google によると、UCP はすでに数十万のブランドと小売事業者に対して Google 上での直接購入を可能にしています。今回、Merchant Center の UCP 連携ハブを使う事業者は、事業者サイトへのカート引き継ぎや、購入手続きの検証機能も使えるようになり、分析機能なども近く追加されます。これらは米国で順次提供され、オーストラリアとカナダは来年初めに続く予定です。事例として、Coach や Kate Spade を持つ Tapestry が UCP による購入手続きを導入し、AI モードを含む検索と Gemini アプリで商品を販売していると紹介しています。

この発表の後、Search Engine Roundtable は9月22日、Google が UCP 対応の EC 基盤を使う Merchant Center 利用者に「商品がネイティブチェックアウトの対象になった」と知らせるメールを送っていると報じました。同サイトが紹介したメールでは、Shopify のストアと Merchant Center が照合され、AI モードや Gemini などで購入できるようになったこと、対象商品は自動で含まれ設定は不要であることが書かれています。自社サイトで購入を完了させたい場合は、Shopify の管理画面の販売チャネル設定(Agentic)でオフにできるとされています。既定でオンになるため、意図せず Google 上で購入が完結する状態になりうる点は、事業者が確認すべきポイントです。

商品フィードの改善策

あわせて Google は、商品フィードの整備を呼びかけています。Merchant Center のフィードの基本的な推奨設定を採用した事業者は、翌月のコンバージョンが平均5%増えたとしています。さらに、動画リンクの属性を使って見栄えのよい購入可能な広告フォーマットにつなげることや、「会話型属性(conversational attributes)」で商品に文脈を加えることを勧めています。lululemon とのテストでは、同社が登録した会話型属性が、AI モードの関連する商品推薦の50%で使われたと紹介されています。会員向けの価格や特典を示すロイヤルティデータの連携も挙げています。

日本での提供状況と日本の事業者への意味

今回発表された AI パフォーマンス分析の提供国と、UCP 連携ハブの新機能の提供予定国に日本は含まれていません。Merchant Center のヘルプでも、AI パフォーマンス分析は「オーストラリア、カナダ、インド、ニュージーランド、米国の Merchant Center アカウントの英語の検索」が対象と説明されています。UCP による購入手続きのヘルプも、米国、カナダ、オーストラリアで対象となる商品にのみ適用されるとしています(いずれも2026年9月27日確認)。ネイティブチェックアウトの通知メールについても、日本の事業者が対象になるかは報じられていません。今回の発表とヘルプの範囲では、日本の Merchant Center アカウントで使えるとの記載は確認できませんでした。

それでも、日本の事業者に関係する点はあります。AI モードの商品推薦が商品フィードの情報、とくに会話型属性を使っているという Google の説明は、AI 検索での露出がフィードの中身に左右されることを示しています。日本で同様の機能が始まった時に備えて、商品説明に用途や対象者、使う場面といった情報を具体的に書いておくことは、通常のショッピング広告にも役立つ準備です。越境 EC で米国向けに Shopify ストアを運営している企業は、ネイティブチェックアウトの設定状況を一度確認しておくとよいでしょう。

出典

Koukoku.aiは、ChatGPT広告をはじめとするAI検索広告の運用代行と、AIの回答に引用されるためのLLMO対策の両面から支援しています。詳しくはサービス一覧、ご相談はお問い合わせからどうぞ。

よくある質問

AIパフォーマンス分析はどこの国で使えますか。

Merchant Centerのヘルプによると、オーストラリア、カナダ、インド、ニュージーランド、米国のアカウントの英語の検索が対象で、2026年9月27日時点で日本は含まれていません。

UCP(ユニバーサル・コマース・プロトコル)とは何ですか。

すでに数十万のブランドと小売事業者でGoogle上の直接購入を可能にしている共通規格で、事業者サイトへのカート引き継ぎや購入手続きの検証機能が今回拡充されました。

ネイティブチェックアウトは自動でオンになりますか。

Search Engine Roundtableが報じたメールによると、UCP対応のShopifyストアなどでは対象商品が自動で含まれ、自社サイトで完了させたい場合はShopifyの販売チャネル設定でオフにできるとされています。

本記事は、公開情報をもとに構成しています。

本記事の監修:齊木祐介(株式会社ASI 代表取締役)— AI広告・LLMO支援やAI・ロボティクスの導入支援など複数事業を統括し、実務で得た知見をもとに本サイトの情報を監修しています(運営:株式会社ASI)。
姉妹サイト: Koukoku.ai Media | AI広告代理店比較
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